10月1日【醤油の日】にお醤油搾りの教室に伺いました
生揚げ醤油(きあげ)醤油という言葉を聞いたことがある方はいますか?
なかなか市場に出回ることがないので、発酵のお勉強をされている方じゃないとなかなか耳にしない言葉かもしれません。
10月1日、この日は実は醤油の日です。
日本発酵文化協会ではこの日に、これまでに醤油仕込みに参加された方にご自分で仕込んだものを持ち寄って皆で醤油を搾って【生揚げ醤油】を楽しむという特別教室を開催されていました。
今日の参加者は11名。それにしても皆さんの持ち寄ったお醤油の色や濃度の違うこと!話を聞くと、若い物で8か月のもの、長い物で5年以上の物がありました。5年物の醤油の持ち主は、なんとご自分のレシピで仕込んだモノを披露されていてその珍しさに教室がわっと湧きました。
どうしてよいかわからない、食べれるかわからない、開けるのが怖い、といってくる方もいれば、おいしくてどんどん食べちゃって少なくなったけど持ってきたというような方もいましたが、共通することは皆さんこの醤油の日にご自分の作った醤油を世話しようじゃないか、といったところだと思います。
教室は搾りキットに仕込んだ醤油を流し込むところから始まります。それぞれの醤油の香りも全く違く、教室には芳醇な醤油の香りが漂います。キットに入れ搾っている間に座学を勉強します。
普通醤油は一般流通するときに火入れをしてしまうため、酵素なども失活します。
今回手作りで搾った生揚げ醤油はもちろん火入れもしていないものでとても元気。醤油麹のもとになるアスペルギルスソーエという種麹はタンパク質を分解する力が強い麹菌なので、この醤油の搾った後の粕で漬け床にすると鶏のから揚げなどが塩こうじよりもずっと柔らかくなるのです。
搾った後の醤油粕漬けのから揚げのご試食がでて皆さんその柔らかさを楽しんでおられました。醤油粕の活用方法もたくさん教えてもらえましたよ。
上級認定講師作間先生:
おおらかなお人柄で歴史も踏まえて醤油の魅力を伝えてくださります。
発酵の座学は何度聞いても面白いのですが、私がこの日授業の中ではっとしたのは、【純粋な醤油】の定義でした。私はこれまで、純粋な醤油と聞かれたときに、【原料に醤油麹でと塩水以外の物がはいっていないもの】とシンプルに答えていました。でも作間先生は、カラメルが入っていたり、砂糖が原料の一番初めにはいっていたり、添加物が多い物というものは置いておいて、それぞれの食文化で長い間好まれている醤油がある。例えば九州では甘いものが好まれたりするので、砂糖やはちみつがはいったものもあります。それを純粋と呼ばないということはないのではないかというお話でした。昔は調味料の物流の時にその土地の食文化に合わせていくつも併せて送られてきたものを効率化させて生まれ、その土地に愛され根付いている【純粋】であり【本物】の調味料もあるのです。それは忘れずにリスペクトしなくてはいけないと気が付かされました。
これからも醤油は伝統を守りながらも時には変化してそれぞれの土地で愛されるように形を変えてさらに広がって根付いていくのかもしれません。
今夜は私も棚の中に眠っている醤油麹をコーヒーフィルターでぽたぽた搾った生揚げ醤油のお浸しと、醤油粕に漬けたジューシーすぎる唐揚げにゆずをかけてたっぷり楽しみました。(でも醤油麹に集中しすぎてニンニク入れるの忘れてしまいました)柔らかかった~!
麹をもっと洋食に|Atelier de Koji by CAMOSSONS
麹を使った日本の伝統発酵調味料を洋食文化に広げたい思いで【Atelier de Koji(アトリエ ドゥ コウジ)】が生まれました。発酵マイスター・プロフェッショナル・上級麹士の資格を持つオーナーが、無添加でうまみのある調味料を洋食に使えるようアレンジをし甘酒ケチャップをはじめ様々にご提案致します。ワークショップやポップアップなども不定期で行っております。
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