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【FOODEX 2024】木桶醤油を海外に!

【FOODEX 2024】木桶醤油を海外に!

 

木桶醤油を海外の市場の1パーセントに!を掲げて普通ならばライバル同士であるだろう29の醤油蔵が座組を組み、それぞれの蔵で作った醤油のプロモーションを一緒にする、という珍しくも熱い団体【木桶仕込み醤油輸出促進コンソーシアム】。

今年も3月5日から8日まで又FOODEXに出展しました。

 

FOODEXは毎年年度末3月に行われる事もあり、このコンソーシアムが団体として一年間活動してきたことの総括ともいえるような特に気合が入ったイベントになります。

 

今年も素晴らしいブースが出来上がりました!

会場では木桶も本当に目立っていて、想いが沢山籠ったカッコいいブースだったと思います。

 

写真は黒のシャツがお醤油屋さん、赤は通訳です。去年FOODEXに通訳として出させていただいた事をきっかけに、今年度は一年間コンソの中で海外広報担当として活動させていただきました。そして今年も去年に引き続き、4日間(なんなら前日から準備に入ったので5日間)まるまるこのイベントに身を投じて熱い時間を過ごしてきましたのでご報告をします。

 

 

 

ブースの奥の壁には、我々は木桶醤油を作る29の醤油蔵のチームです!と書かれています。

一社でやっているわけではなくて、日本中に広がる蔵が集まったコンソーシアムで皆で力を合わせている様子が伺えます。

 

出展する蔵の皆さんは、お醤油が全部で5種類ある話、どの醤油をどんな食事に合わせると美味しいか、木桶醤油というのは一般の醤油に比べてどう違うのか、木桶がもう無くなっているので皆で木桶づくりをしているのだ、――と、通り来訪者に説明をするのです。

 

勿論自分の蔵の商品を前には押し出しますが、説明を受けたバイヤーは元々一つのお醤油を求めにきていたとしても幾つかの醤油があることを知り、その使い分けにも興味をもつので、最終的に1種類とは言わず数種類のお醤油の商談をしていきます。

 

 

 

*弊社は今年展示物の英訳も担当させていただきました!

 

今年のテーマは世代交代、醤油業界では大きな課題

 

この活動に携わらせていただいて二年目に入ったところですが、3年前はまだただのいちファンでした。木桶仕込み醤油を絶やしてはいけない、木桶職人を復活させようと、このコンソーシアムの発起人となった小豆島のヤマロク醤油の山本さんと職人醤油の万太郎さんが二人で海外展開に慣れないメンバーをひっぱったり、叱咤激励している様子が外からも伺えました。

 

二人ともトークも面白く、惹きつけられたファンは多かったでしょう。

私もそれに魅了されたうちの一人でしたから。

 

ヤマロク醤油の5代目山本康夫さん(上)と職人醤油の高橋万太郎さん(下)

 

ところが去年からは様子が違います。若手に全てを任そうという方針に年々変わってきているからです。醤油業界は他の業界も同じ事だと思うのですが、後継者がいなくて多くの蔵が軒並みに廃業しています。それは木桶醤油の蔵に限ったことではなく、工業的に作るメーカーも含め、和食離れが原因で全体の消費が減っているのも一つの大きな原因です。

 

中でも、自然な環境で余計なものを入れず、菌が働く環境を用意してお醤油づくりに向かう天然醸造は働く環境も楽ではありません。

天然醸造。。。と聞こえは良いですがそこに費やす体力や気力、労力は計り知れません。

自然は待ったなしなので、お休みだって充分にありません。

 

美味しいお醤油を必要としている地域の消費者に拘りの逸品を届けるミッションを背負って、中には何百年も家業として継続してきている蔵もあるのです。現代社会で便利な世界で生まれ育った若手がわざわざ【面倒な】天然醸造に向かうというのはどれだけの覚悟なのでしょう。中には若手が家業をついたときに、わざわざ天然醸造を木桶でリバイバルさせたという蔵も少なくないので驚きです。

 

色々な葛藤のなか社会人を経験して家業に戻って来た若手や、初めから強い意志を持って継いだ20~30代の若手の運営メンバーが今年はコンソーシアムの頭の二人に全てを任され、試行錯誤でこの展示会の準備にあたりました。これは珍しい事らしく、展示会に出ていた周りの醸造家からも【若手が多くていいね】という声が多く出てたそうですよ。

 

一歩下がって運営の様子と会場を眺める二人。

 

本気は伝わる。

 

毎日朝と夕方に反省会があります。展示会の後は長い時は2時間ほど残って良かった点、悪かった点について全員が発言します。

一つ一つのグループに運営メンバーの担当が入り、しっかり一人一人の意見を吸い上げ、次の日に備えます。

私もその日対応した海外バイヤーがどんな事に興味を持って聞いてくれたかなどをしっかりシェアさせてもらいます。

 

反省会で吸い上げられ、運営メンバーによって纏まった方針は朝礼の会議で伝えられ、皆がそれに従いそれぞれの役割を果たします。

 

 

今回は海外からの商談も沢山ありました。私もわくわくするような海外バイヤーからの商談に沢山関わらせてもらいました。

特にこのブースに来てくれる海外バイヤーは蔵人の想いや木桶醤油のストーリーに心を打たれ、【ニッチな客層でも良い、このストーリーをアンバサダーとして伝えて行って、本物が分かる人に拡げていきたい】という事を口々に言って帰っていきます。

 

去年のFOODEXから大きな変化も見られました。

蔵の方々は通訳の扱いに慣れていない人、外国人を前に固まってしまう人、そもそも接客自体普段しない人、展示会初めてな人とそれぞれでした。発酵愛が強すぎる私は、外国人を前に固まってしまう蔵の方を前に、この素晴らしさが伝わらないのはもったいない!と私自身が沢山話してしまって、通訳の域を大幅に超えているなと後から反省した苦い思いがありました。

 

今年は一年間の活動を通して蔵の方とも徐々に親睦を深め、それぞれの個性も分かり、強弱をつけて対応することが(前よりも)出来たのかもと思います。又来年に向けて精進していきたいです。

 

 

今年の通訳チームです!

 

去年よりも今年は上手いチームワークがお醤油屋さんと組めた背景には、皆さんが今年は少しでも自分で話そう!と積極的な様子を見せてくださったのが大きかったと思います。そういう意欲はたとえカタコトだったとしてもバイヤーにひしひしと伝わるのでしょう。

そんな時はバイヤーを ‘この人から買いたい!’ ’この人のお醤油を使いたい’ という気持ちにさせることが出来たのだと感じました。

 

蔵と通訳のチームワークで作り手の想いと商品の情報を上手く伝えられたときは、バイヤーにスイッチが入ります。

そんなバイヤーの目がキラリと光る瞬間を何度も見ることができました。

 

 

 

今回は、発酵愛の強い仲間であり通訳25年のベテランである小宗睦美さんにもお声がけして参戦してもらいました!

会期中は後ろからちらっと拝見する事しかできませんでしたが、前に出すぎず、後ろにも下がりすぎず、双方の丁度良い存在でいるのが、その後ろから見た佇まいからも伺えました。私が学ばなくてはいけない姿勢です。

 

頼もしいですね!(上の5人のグループフォトの日だけいらっしゃらなくて残念でした💦)

 

最終日にようやくパチリ。二人ともつかれた顔ですが達成感あり!

 

 

追い風が来た!木桶醤油が足りなくなるかも!

 

商談続きで4日間が目まぐるしくすぎ、最後の日を迎えました。

 

最後の締めはリーダーの山本さんからの若手運営チームへの熱いハグと感謝と感動の涙に溢れた一言。

 

【追い風が来ている、もう木桶醤油が足りないという所まで皆でたどり着いた】と。

 

 

この力を合わせて進んできたコンソーシアムの蔵のお醤油、人気が出すぎてもう多くの蔵が売るモノが無くなってしまう蔵もあるくらい追い風が来ているという事です!

 

今年は蔵を増設する、木桶を増やすなんて話もちらほら聞こえてきましたが、それは相当な投資で、覚悟がいると思います。だけど、きっとこの支え合う雰囲気の中で皆さんが勇気を与えあって背中を押されてそれぞれ覚悟を決めて前に進んでいるんだなと思いました。

 

伝統を守ること、ものづくりに本気で向かう姿、こんなにカッコ良いものを私は他に知りません。

 

4日間、刺激が強く感動の連続で、イベントが終わって暫くたった今もまだ木桶醤油ロス状態が続いていますが、美味しいお醤油を有難く頂きながら過ごしています。食品業界の経験ゼロ、コネなし、情熱だけで発酵の業界で無鉄砲に起業してから5年後の今、この素晴らしい活動の一メンバーにしていただいているこのご縁に心から感謝します。

 

彼らを前に、発酵を伝承する活動をしているなんて恐れ多い気持ちもあり、それに比べて自分のやっている事が薄っぺらくも感じてしまうことはあるけど、それはそれ、これはこれ。

 

心を動かされる事、そしてそれに対してやってみたいと思う事にこれからも率直に地道にそして確実にやっていきたいです。

 

又さらに心にぼっと火が付き、弊社としても今年に入ってからフランスに向けての木桶醤油販売に力が入っております。

 

纏まった商談もありますがこの話は又長くなるので、後日追って紹介しますね!

 

合言葉は、やっ樽(たる)で!桶(おっけー)!

 

 

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麹を使った日本の伝統発酵調味料を洋食文化に広げたい思いで【Atelier de Koji(アトリエ ドゥ コウジ)】が生まれました。発酵マイスター・プロフェッショナル・上級麹士の資格を持つオーナーが、無添加でうまみのある調味料を洋食に使えるようアレンジをし甘酒ケチャップをはじめ様々にご提案致します。ワークショップやポップアップなども不定期で行っております。

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